Unter Schock stehen

これまでに2回、「もうダメかもしれない」と思ったことがある。
最初は9歳の秋、突然の頻脈で倒れ、4日ほど緊急入院をしたとき。
2回目はその翌年の夏、森で犬たちと遊んでいるときに頻脈が発生し、力なくぐにゃりと崩れたとき。
今回は3回目だった。
3週間ほど私が不在している間に体調を崩してしまったボダイが回復の兆候を見せたので、学校帰りのチビラを拾って久しぶりに森に出かけたときだった。
静かなエリアを選んでぼつりぼつりと森の中を、匂いを嗅ぎながら時間をかけて歩き、3つくらい角を回った帰りがけに水辺に走って行くチビラを追いかけてダッシュしたボダイをみて、私は小さく「あっ!」と声を上げた。
案の定、その直後ボダイの足はおぼつかなくなり、倒れた。
2016-04-19 15.10.15 Kopie
倒れる10分くらい前。
すぐに駈け寄って体位を直し、必死に体を激しくさすった。
おしっこが漏れだし、地面を伝ってジーンズの膝部分に浸みてきた。
ゆっくりだが心臓は動いている。
ぐったりとしたボダイを抱え、とにかく体をさすり、声をかけ続けた。
やがてうつろだった目が大きく開き、「ふー」と大きくボダイが息を吸った。
倒れてから意識が戻るまで、おそらく1分もなかったのだと思うが、時間はとても長く感じられた。
首をもたげながらも伏せたままのボダイをその場でしばらく休ませた。
気分が落ち着いたころボダイは再び立ち上がり、そしてゆっくりと歩き始めた。
まるで「じゃあ、帰ろうか」とでもいわんばかりに。
10m歩いては立ち止まり、立ち止まっては歩き、ボダイの歩調に合わせて時間をかけて車まで戻った。
ボダイの心臓は心肥大と大動脈弁狭窄によりもうかなり機能が弱まっているが、投薬の効果も限界にありこれ以上打つ手はない。
体に充分な血量を押し出すことができないため急激な運動どころか少しの早歩きでももう体は酸欠に陥ってしまうのに、なのにあんなに突然猛ダッシュが出来るとは正直思わなかった。
ボダイは心臓の能力以上に体を動かしてしまったのだ。
その事実を自分に言い聞かせるためにもこうして書いているわけだが。
体調が思わしくないと、普段の偏食がさらに輪をかけて究極的になる。
炭水化物も脂肪もストイックなほどに口にせず、肉類も同じ肉が3日も続くともう飽きてしまうから、とにかく体重の維持に必死である。
2016-04-22 18.07.10 Kopie
いつもならボダイを連れて行くはずのチビラの乗馬、美しく青い空が惜しくて仕方ない。
安静にしていても呼吸が荒いときがある。
動くともっとしんどいけど、かといって散歩に出ないわけに行かないし、でももう遠くには行きたくないようだし、歩ける限りゆっくりと好きな方向へ、日向ぼっこのつもりで春の新緑を見にゆこう。
足はおぼつかないけど頭は至ってしっかりしているから、部屋で安静にしていながらもボダイは私たち家族の動向をよく観察しているし、調子がよいときにはほうっておいても周りに興味を持ちいつもの散歩ルートをどんどん歩いてゆこうとする。
そうでなければ用を足したらすぐに帰りたがるので、とにもかくにも無理のないようにボダイのペースでぼちぼちと。
ほんの2ヶ月前のあの元気さがすでに懐かしく感じられる。
2016-04-23 16.29.56 Kopie
そのようなわけで多方面いろいろとご迷惑をおかけし、大変に申し訳ない。

15 Jahre

2016年2月18日、無事にボダイは15歳の誕生日を迎えることができた。
15年前のこの日、一緒に産まれた兄妹達はもうこの世にはいない。
飼い主としてどうしても贔屓目になってしまいがちだが、客観的に見てもボダイはまだ15歳としては若々しい方だ。
でも、けっして放っておいてこうなってくれたわけじゃないくらいは自負している。
私にとっては日常になっているけれど、ボダイにはいろいろと細かい調整が必要で、他人から見たらバカに見えるかもしれないほど、ボダイには手をかけている。
ボダイのおかげで私は既存の概念を幾度となくぶち壊され、その度に自分で新しく対処を確立しなければならなかった。
そんなこんなで15年。
今日もいつもどおり森で放牧。
DSC_6120 Kopie
森に入ってまずはイノシシチェック。
DSC_6166 Kopie
軽く足慣らしにトロット。
DSC_6134 Kopie
倒木の根元にのぼってみたけど
DSC_6135 Kopie
「やっぱやーめた」
DSC_6147 Kopie
ほらほら、いくでよー。
DSC_6122 Kopie
でも、そっちじゃないってば。
DSC_6123 Kopie
「あっそう?」
DSC_6159 Kopie
やっとこさ犬発見。
DSC_6168 Kopie
あんまりそっち行くと倒木作業してる人達がいるから邪魔するんじゃないぞー。
朝の湿った空気の中をくるりと一周。
心地よい疲れとともに帰宅した。
そして帰ったらすぐに「メシくれ」攻撃。
誕生日ケーキは(どうせ食べないから)ないけれど、今日からしばらく七面鳥のせせり(骨付き首)を昼食にしてみようと思う。
DSC_6176 Kopie
「ボクの」
DSC_6193 Kopie 2
えい。
DSC_6209 Kopie 2
コンニャロコンニャロ
DSC_6222 Kopie
ヌグゥ
数年前から目が白っぽくなってきたけど白内障ではなく核硬化症。
暗がりで遠くの犬を見つけたり、投げたおやつをキャッチしたり、まだまだ視力は充分残っている。
よく考えてみると、この白っぽい目はボダイに見られる唯一の老犬と気付くポイントかもしれない。
DSC_6235 Kopie
グイグイ
DSC_6238 Kopie
ヌフゥ
DSC_6247 Kopie
耳毛が被害に遭いそうなので、ブロッコリースヌードをつけてもう一度。
DSC_6248 Kopie
ンガァ
DSC_6255 Kopie
コンニャロコンニャロ
せせりを食べ、クッキーを食べて、あとは爆睡。
かと思ったら、クッションから飛び起きてソファに飛び乗ったり、主人の買い物に連れ出され自転車引きされたり...ボダイ、15歳だよ。
おめでとう。

やさしい「犬の遺伝学」セミナー2016開催のお知らせ

今年も桜の季節にイヌつながりの会主催による「やさしい『犬の遺伝学』セミナー」開催の運びとなりました。
セミナーは前回同様に、dog actuallyでおなじみのサイエンスライター尾形聡子さん(あのまったり口調がたまらない)から遺伝学の基礎的なお話を中心に行われるほか、私からは気質と遺伝の話、そして二人でのトークと質疑応答の時間を設けております。
なお、このセミナーはイヌつながりの会のメンバー向けに催されますので、参加ご希望の方は会のメンバーあるいはサポートメンバーとして登録をお願いいたしております。
詳しくはこちら↓の告知をご覧下さい。(クリックすると主催者サイトに飛びます)
2016idengaku
みなさまのご参加をお待ちしています。

Die Sonnenuntergang

友達の家にチビラを送りがてら、近くの草原で放牧。
2016-02-06 18.00.24 Kopie
日没前にギリギリ間に合った。
2016-02-06 18.03.05 Kopie
年が明けてグイグイ日が長くなってくるのがうれしい。
2016-02-06 18.04.25 Kopie
まだこの時間でも他にもブラブラしている犬たちは多く、それぞれ好きなように楽しんでいた。
2016-02-06 18.07.18 Kopie
ICE(ドイツの新幹線)が草原の脇を走る。
2016-02-06 18.08.00 Kopie
カラスもそろそろお宿に帰る頃。
2016-02-06 18.06.27 Kopie
ぶるぶる
2016-02-06 18.08.42 Kopie
2016-02-06 18.11.31 Kopie
何が目的というわけじゃなく、ただ夕空を眺めて、遊んでいる犬たちを眺めて、好きなようにコースをとって歩く贅沢な時間。
2016-02-06 18.12.08-2 Kopie
私は犬の写真を撮っている、ただそれだけで満足。

ダメになる意欲

”ダメになるクッション”でおなじみ無印良品の「体にフィットするソファ」は犬もダメになる。
ボダイなんて絶対自分のベッドと思い込んでるし。
今日も今日とてこの通りぽっこりはまって寝ている。
2016-01-29 11.55.22 Kopie
一日のうち一体何時間このクッションの上で過ごしているのだ?
久しぶりにカバーを洗ってクッション禁止にしたらものすごい恨めしそうな目でみつめておった。
このクッション、実は触るとけっこうグニャグニャしてて柔らかい。
それだけに体によくフィットするのだろうけど、この上にのぼって収まるというのはそれなりにバランス感覚を要する技で、じいさんの足腰の筋肉を保つにはもってこいの代物である。
それではボダイのクッション乗りの技をごらんください。
2016-01-29 12.21.24 Kopie
よいしょ。
2016-01-29 12.21.27 Kopie
2016-01-29 12.21.30 Kopie
2016-01-29 12.21.29 Kopie
2016-01-29 12.21.32 Kopie
おおお。
2016-01-29 12.21.35 Kopie
2016-01-29 12.21.36 Kopie
どや。
2016-01-29 12.22.14 Kopie
ふぅ。
2016-01-29 12.23.58 Kopie
ぽて。

このクッションがあるだけでボダイのQOLはかなり高いようだ。

2016-01-29 11.35.07 Kopie

ヨボヨボ詐欺

毎年クリスマスには主人の実家のある田舎への大移動が恒例のA家。
片道約4時間のドライブだが、夏のスウェーデン旅以来ボダイはなぜだか長時間のドライブが苦手になってしまった。
30分も走らないうちにはぁはぁし始め、次第に何度も立ち上がりあうあういい始めるのだ。
年を取って三半規管が弱り車酔いするのか、それともなにかしら別のトラウマがあるのかは分からないが、とにかくそれでは落ち着いて走っていられないからとりあえず今回はレスキューレメディとセントジョーンズワート&メリッサのエキスを使って様子を見ることにした。
2015-12-30 23.56.53 Kopie
セントジョーンズワートはストレスに効くハーブとして有名だが、実は心臓の薬の作用を弱めてしまうことでも有名だ。
どれだけ影響があるかはわからないけれど、まあ1日の使用だし、使ってみた。
車に乗る30分前にエキスを与え、その結果は…
んー、たぶんないよりはよかったんじゃないかな。
はぁはぁが全くなくなったわけじゃないけど、立ち上がるまでの時間が少し長かった気がする。
立ち上がって落ち着きがなくなった時点ですぐに休憩を入れ、あらためてエキスを投与したりもしていたのもよかったのかもしれない。
そんなこんなで主人の実家に辿り着いたのはいいが、よっぽどドライブが疲れたのか、それからの数日ボダイの食欲は落ち、足取りは弱々しくなり、部屋に引きこもって眠ってばかりの日を過ごした。
2015-12-24 21.58.03 Kopie
あまりにも弱々しく老けた感じがし、とても心配だった。
2015-12-24 22.21.40 Kopie
今年のプレゼントはカモジャーキー。
この時はさすがに目が覚めた様子。
2015-12-26 14.47.33 Kopie
散歩に出ても、しばらく行くともう帰ろう、と足を止める。
2015-12-26 14.48.26 Kopie
「しっこもしたし、もうええです、帰りましょう」
まあね、もう14歳も後半だし、そりゃあいつかはヨボヨボになるよね。
食欲はないし、それでも何か食べないと痩せてしまうし、唯一欲しがるカモジャーキーをボダイが要求する度与え、それで勢いをつけて本来のいぬめしを食べさせた。
かといってこのままヨボヨボと動かないでいたら筋肉が衰退してしまうのは目に見えている。
それではいかんので、毎日カモジャーキーをご褒美に使って主人実家の階段を上り下りさせてみたりしていたが、少し心配を抱えたままクリスマスを終えベルリンの自宅に戻る前夜、主人がボダイと散歩に出てジョギングしてみると「やたらとやる気満々にグイグイ引っ張って走ってた」というのだ。
なぬ?
帰路も往路と同じくレメディとエキスを投与し、はぁはぁしながらもまあ比較的落ち着いてベルリンに帰った翌日、晴天だったので森へ出かけた。
2015-12-29 14.11.07 Kopie
今年は暖冬でやたら晴天の日が多いのがうれしいのはいいんだが。
2015-12-29 14.13.37 Kopie
いつもどおりテケテケ歩き、時折チビラと一緒にダッシュ…
…あのヨボヨボでかわいそうなボダイはどこへ?
2015-12-30 16.11.35 Kopie
その翌日もまた森で倒木を飛び越えながら道なき道を行くボダイ。
2015-12-30 16.22.00 Kopie
しまいにゃ豆粒ほどに小さくなるまで猛ダッシュして大きく弧を描いて戻ってくるし。
なんだったんだ、あの数日は。
2015-12-30 13.05.06 Kopie
「はて、一体何のことでしょう?」