Grüne Woche 2016 2016-01-302016-01-30 ~ Kyoko Alscher 年始はチビラの大風邪に振り回され、次いでデビッド・ボウイの訃報で焦燥感にかられ、そして怒濤のどさ回り週間が終了し、やっとこさホッと一息ついた。(それもつかの間、今度は記事数本の入稿が待ってるという自転車操業は相変わらず) 気がついたら1月がもう終わる。 ボダイはますます食のストライクゾーンが狭まり、私不在時には主人がかなり悪戦苦闘している模様。 たぶん嗅覚もずいぶん衰えてきたんだと思う。 同じメニューが3日続くともう食べないとか日常茶飯事だし、その都度残ったいぬめしを居候犬に食べてもらったり(なので居候犬が来るととても助かる我が家)してたんだけど、今回の居候犬も家族が決まりただいま居候犬不在、常に試行錯誤が絶えない。 唯一シカやトナカイの生肉と生グリーントライプは相変わらず好物だし、朝晩それでガッツリ食ってるといえば食ってるわけで、あとはおまけみたいなものだから(私としては)別にいいのだけれど。 こちらが望むものを食わそうという主人の魂胆に反抗しているような、そんなボダイであった。 「いいじゃん、好きなもの食べれば」という私に、主人は何かと手抜きをしようと缶フード混ぜてみたりドライフード混ぜてみたりと懲りない。 10年以上経っても懲りずに市販フードを混ぜる、その主人の根性にかえって感心するよ私は。 とかいいながら私不在中に犬用ソーセージ買ってもらったりしてるし。 さて、今年も1月といえば恒例のベルリン名物世界最大の農業メッセ、正式名称「Grüne Woche」の季節である。 私のお目当てはもちろん家畜コーナー。 いつもの乳牛のみなさん。 定年退職者の団体さん達に行く手を阻まれ、獣医師会のブースでベテラン獣医師に捕まり昔のFetotomie(死んだ家畜胎児の切断)について延々と聞かされたり、豚鑑賞に明け暮れたりしながらじっくり腰が痛くなるまで3日間練り歩き、農業に関する情報をかき集めて回った。 今回何しろショックだったのは、今年もまた日本企業が1社も出展していなかったこと。 ここ数年日本企業の出展は激減してゼロの年も何年かあったのは覚えているが、ことしもまたか!と。 正直いってこれはもう恥に近いと思う。 農業メッセとはいえ食品に関する展示がほとんどで、多くの国々は政府がブースを借り切って出展しているのに、日本はゼロ。 日本には世界に誇れる食品が山ほどあるのに、食品メーカーのヨーロッパ市場への関心のなさは非常にやばいとさえ思わせた。 (かといって同じ経済先進国のアメリカもイギリスも出展数はすくなかったけど、それでも何社かは出ていたわけでゼロじゃなかった) もっとがんばってくれよう日本。 というわけで、もっと日本の方々に関心を持っていただけるよう願いつつ、今年のメッセの様子を写真で紹介しよう。 狭いスペースでもヤギの福祉を満たすヤギタワー。 チロルのポニー、ハフリンガー。 たてがみあみあみ。 広いホールのリングでは絶滅危惧豚品種Schwäbisch-Hallische Landschweineの紹介が行われていた。 (この日の前日は無角牛Angusの品評会、と毎日違う家畜プログラムが組まれている) ガーデニングコーナー、今年のテーマはカーニバル(ということでベニスっぽいデザインに)。 キノコの栽培、エリンギもある。 (実は原木しいたけを育てたくて仕方がない私) ペットのコーナーのブースにいた黒い犬、さてなんの犬種でしょう? (ヒント:テリアクラブのブースにいた) ※ ちなみにGrüne Wocheのペットコーナーはいつもとにかくしょぼいのでけっして期待してはいけない。 ハンガリーのバウムクーヘン「Kürtőskalács:キュルテーシュカラーチ」。 子供達のグループに魚のレクチャーする魚屋さん。 そして農業メッセ人気のビールマーケットホール! ドイツのブースでは毎年5000種のビール瓶を展示するのが恒例。 入場して2ホール目くらいでこれに遭遇すると、もうそこで足が止まってしまうというまるでアリ地獄のようなホール。 ホールとホールの間で本場からやってきたホルンの演奏もあり。 チロル地方名物Krustenbraten、つまりは皮付き豚の焼き料理。 うっかり1個買ったら肉が巨大で、サービスにもほどがある。 皮はぱりぱりで美味しいんだけどもうそれだけでお腹一杯。(このままワインのコーナーになだれ込みたいくらいだ) ドイツのホールでは州ごとにまとまっており、その州ごとの色がよく出されている。 バイエルンはバイエルンで青と白のバイエルンカラーに囲まれてブラスバンドがズンチャカやっててオクトーバーフェストみたいだし、ヘッセンはヘッセンでさすが経済の州、ちょっと大人にすっきりとした雰囲気。 ブランデンブルグは食品メーカーブースが所狭しと並び立食オンリー&ラジオ局の実況中継あり、ニーダーザクセンは州を上げて動物福祉に取り組んでいる様子を一生懸命アピールしていた。 メッセ会場のほとんどを使って催されるため全部で26ホール以上あり、夕方にはビールのブースで行き倒れそうになるほど疲れるけれど、毎回楽しくて仕方ないGrüne Woche。 1700を超える出展ブース(うち650以上が60を超える国々からの企業出展)があるのだから、初日は半分も回れないであろうことは計算のうち。 毎年40万人越えの訪問者数を誇り、試食やメッセならではの特売品も多く、客のほとんどはこのメッセを毎年楽しみにやってくるリピーター達である。 過去のGrüne Wocheの様子はこちらから→★ Werbung