Unter Schock stehen

これまでに2回、「もうダメかもしれない」と思ったことがある。
最初は9歳の秋、突然の頻脈で倒れ、4日ほど緊急入院をしたとき。
2回目はその翌年の夏、森で犬たちと遊んでいるときに頻脈が発生し、力なくぐにゃりと崩れたとき。
今回は3回目だった。
3週間ほど私が不在している間に体調を崩してしまったボダイが回復の兆候を見せたので、学校帰りのチビラを拾って久しぶりに森に出かけたときだった。
静かなエリアを選んでぼつりぼつりと森の中を、匂いを嗅ぎながら時間をかけて歩き、3つくらい角を回った帰りがけに水辺に走って行くチビラを追いかけてダッシュしたボダイをみて、私は小さく「あっ!」と声を上げた。
案の定、その直後ボダイの足はおぼつかなくなり、倒れた。
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倒れる10分くらい前。
すぐに駈け寄って体位を直し、必死に体を激しくさすった。
おしっこが漏れだし、地面を伝ってジーンズの膝部分に浸みてきた。
ゆっくりだが心臓は動いている。
ぐったりとしたボダイを抱え、とにかく体をさすり、声をかけ続けた。
やがてうつろだった目が大きく開き、「ふー」と大きくボダイが息を吸った。
倒れてから意識が戻るまで、おそらく1分もなかったのだと思うが、時間はとても長く感じられた。
首をもたげながらも伏せたままのボダイをその場でしばらく休ませた。
気分が落ち着いたころボダイは再び立ち上がり、そしてゆっくりと歩き始めた。
まるで「じゃあ、帰ろうか」とでもいわんばかりに。
10m歩いては立ち止まり、立ち止まっては歩き、ボダイの歩調に合わせて時間をかけて車まで戻った。
ボダイの心臓は心肥大と大動脈弁狭窄によりもうかなり機能が弱まっているが、投薬の効果も限界にありこれ以上打つ手はない。
体に充分な血量を押し出すことができないため急激な運動どころか少しの早歩きでももう体は酸欠に陥ってしまうのに、なのにあんなに突然猛ダッシュが出来るとは正直思わなかった。
ボダイは心臓の能力以上に体を動かしてしまったのだ。
その事実を自分に言い聞かせるためにもこうして書いているわけだが。
体調が思わしくないと、普段の偏食がさらに輪をかけて究極的になる。
炭水化物も脂肪もストイックなほどに口にせず、肉類も同じ肉が3日も続くともう飽きてしまうから、とにかく体重の維持に必死である。
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いつもならボダイを連れて行くはずのチビラの乗馬、美しく青い空が惜しくて仕方ない。
安静にしていても呼吸が荒いときがある。
動くともっとしんどいけど、かといって散歩に出ないわけに行かないし、でももう遠くには行きたくないようだし、歩ける限りゆっくりと好きな方向へ、日向ぼっこのつもりで春の新緑を見にゆこう。
足はおぼつかないけど頭は至ってしっかりしているから、部屋で安静にしていながらもボダイは私たち家族の動向をよく観察しているし、調子がよいときにはほうっておいても周りに興味を持ちいつもの散歩ルートをどんどん歩いてゆこうとする。
そうでなければ用を足したらすぐに帰りたがるので、とにもかくにも無理のないようにボダイのペースでぼちぼちと。
ほんの2ヶ月前のあの元気さがすでに懐かしく感じられる。
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そのようなわけで多方面いろいろとご迷惑をおかけし、大変に申し訳ない。

15 Jahre

2016年2月18日、無事にボダイは15歳の誕生日を迎えることができた。
15年前のこの日、一緒に産まれた兄妹達はもうこの世にはいない。
飼い主としてどうしても贔屓目になってしまいがちだが、客観的に見てもボダイはまだ15歳としては若々しい方だ。
でも、けっして放っておいてこうなってくれたわけじゃないくらいは自負している。
私にとっては日常になっているけれど、ボダイにはいろいろと細かい調整が必要で、他人から見たらバカに見えるかもしれないほど、ボダイには手をかけている。
ボダイのおかげで私は既存の概念を幾度となくぶち壊され、その度に自分で新しく対処を確立しなければならなかった。
そんなこんなで15年。
今日もいつもどおり森で放牧。
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森に入ってまずはイノシシチェック。
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軽く足慣らしにトロット。
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倒木の根元にのぼってみたけど
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「やっぱやーめた」
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ほらほら、いくでよー。
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でも、そっちじゃないってば。
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「あっそう?」
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やっとこさ犬発見。
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あんまりそっち行くと倒木作業してる人達がいるから邪魔するんじゃないぞー。
朝の湿った空気の中をくるりと一周。
心地よい疲れとともに帰宅した。
そして帰ったらすぐに「メシくれ」攻撃。
誕生日ケーキは(どうせ食べないから)ないけれど、今日からしばらく七面鳥のせせり(骨付き首)を昼食にしてみようと思う。
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「ボクの」
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えい。
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コンニャロコンニャロ
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ヌグゥ
数年前から目が白っぽくなってきたけど白内障ではなく核硬化症。
暗がりで遠くの犬を見つけたり、投げたおやつをキャッチしたり、まだまだ視力は充分残っている。
よく考えてみると、この白っぽい目はボダイに見られる唯一の老犬と気付くポイントかもしれない。
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グイグイ
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ヌフゥ
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耳毛が被害に遭いそうなので、ブロッコリースヌードをつけてもう一度。
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ンガァ
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コンニャロコンニャロ
せせりを食べ、クッキーを食べて、あとは爆睡。
かと思ったら、クッションから飛び起きてソファに飛び乗ったり、主人の買い物に連れ出され自転車引きされたり...ボダイ、15歳だよ。
おめでとう。

やさしい「犬の遺伝学」セミナー2016開催のお知らせ

今年も桜の季節にイヌつながりの会主催による「やさしい『犬の遺伝学』セミナー」開催の運びとなりました。
セミナーは前回同様に、dog actuallyでおなじみのサイエンスライター尾形聡子さん(あのまったり口調がたまらない)から遺伝学の基礎的なお話を中心に行われるほか、私からは気質と遺伝の話、そして二人でのトークと質疑応答の時間を設けております。
なお、このセミナーはイヌつながりの会のメンバー向けに催されますので、参加ご希望の方は会のメンバーあるいはサポートメンバーとして登録をお願いいたしております。
詳しくはこちら↓の告知をご覧下さい。(クリックすると主催者サイトに飛びます)
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みなさまのご参加をお待ちしています。

Die Sonnenuntergang

友達の家にチビラを送りがてら、近くの草原で放牧。
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日没前にギリギリ間に合った。
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年が明けてグイグイ日が長くなってくるのがうれしい。
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まだこの時間でも他にもブラブラしている犬たちは多く、それぞれ好きなように楽しんでいた。
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ICE(ドイツの新幹線)が草原の脇を走る。
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カラスもそろそろお宿に帰る頃。
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ぶるぶる
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何が目的というわけじゃなく、ただ夕空を眺めて、遊んでいる犬たちを眺めて、好きなようにコースをとって歩く贅沢な時間。
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私は犬の写真を撮っている、ただそれだけで満足。

Grüne Woche 2016

年始はチビラの大風邪に振り回され、次いでデビッド・ボウイの訃報で焦燥感にかられ、そして怒濤のどさ回り週間が終了し、やっとこさホッと一息ついた。(それもつかの間、今度は記事数本の入稿が待ってるという自転車操業は相変わらず)
気がついたら1月がもう終わる。
ボダイはますます食のストライクゾーンが狭まり、私不在時には主人がかなり悪戦苦闘している模様。
たぶん嗅覚もずいぶん衰えてきたんだと思う。
同じメニューが3日続くともう食べないとか日常茶飯事だし、その都度残ったいぬめしを居候犬に食べてもらったり(なので居候犬が来るととても助かる我が家)してたんだけど、今回の居候犬も家族が決まりただいま居候犬不在、常に試行錯誤が絶えない。
唯一シカやトナカイの生肉と生グリーントライプは相変わらず好物だし、朝晩それでガッツリ食ってるといえば食ってるわけで、あとはおまけみたいなものだから(私としては)別にいいのだけれど。
こちらが望むものを食わそうという主人の魂胆に反抗しているような、そんなボダイであった。
「いいじゃん、好きなもの食べれば」という私に、主人は何かと手抜きをしようと缶フード混ぜてみたりドライフード混ぜてみたりと懲りない。
10年以上経っても懲りずに市販フードを混ぜる、その主人の根性にかえって感心するよ私は。
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とかいいながら私不在中に犬用ソーセージ買ってもらったりしてるし。
さて、今年も1月といえば恒例のベルリン名物世界最大の農業メッセ、正式名称「Grüne Woche」の季節である。
私のお目当てはもちろん家畜コーナー。
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いつもの乳牛のみなさん。
定年退職者の団体さん達に行く手を阻まれ、獣医師会のブースでベテラン獣医師に捕まり昔のFetotomie(死んだ家畜胎児の切断)について延々と聞かされたり、豚鑑賞に明け暮れたりしながらじっくり腰が痛くなるまで3日間練り歩き、農業に関する情報をかき集めて回った。
今回何しろショックだったのは、今年もまた日本企業が1社も出展していなかったこと。
ここ数年日本企業の出展は激減してゼロの年も何年かあったのは覚えているが、ことしもまたか!と。
正直いってこれはもう恥に近いと思う。
農業メッセとはいえ食品に関する展示がほとんどで、多くの国々は政府がブースを借り切って出展しているのに、日本はゼロ。
日本には世界に誇れる食品が山ほどあるのに、食品メーカーのヨーロッパ市場への関心のなさは非常にやばいとさえ思わせた。
(かといって同じ経済先進国のアメリカもイギリスも出展数はすくなかったけど、それでも何社かは出ていたわけでゼロじゃなかった)
もっとがんばってくれよう日本。
というわけで、もっと日本の方々に関心を持っていただけるよう願いつつ、今年のメッセの様子を写真で紹介しよう。
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狭いスペースでもヤギの福祉を満たすヤギタワー。
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チロルのポニー、ハフリンガー。
たてがみあみあみ。
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広いホールのリングでは絶滅危惧豚品種Schwäbisch-Hallische Landschweineの紹介が行われていた。
(この日の前日は無角牛Angusの品評会、と毎日違う家畜プログラムが組まれている)
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ガーデニングコーナー、今年のテーマはカーニバル(ということでベニスっぽいデザインに)。
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キノコの栽培、エリンギもある。
(実は原木しいたけを育てたくて仕方がない私)
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ペットのコーナーのブースにいた黒い犬、さてなんの犬種でしょう?
(ヒント:テリアクラブのブースにいた)
※ ちなみにGrüne Wocheのペットコーナーはいつもとにかくしょぼいのでけっして期待してはいけない。
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ハンガリーのバウムクーヘン「Kürtőskalács:キュルテーシュカラーチ」。
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子供達のグループに魚のレクチャーする魚屋さん。
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そして農業メッセ人気のビールマーケットホール!
ドイツのブースでは毎年5000種のビール瓶を展示するのが恒例。
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入場して2ホール目くらいでこれに遭遇すると、もうそこで足が止まってしまうというまるでアリ地獄のようなホール。
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ホールとホールの間で本場からやってきたホルンの演奏もあり。
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チロル地方名物Krustenbraten、つまりは皮付き豚の焼き料理。
うっかり1個買ったら肉が巨大で、サービスにもほどがある。
皮はぱりぱりで美味しいんだけどもうそれだけでお腹一杯。(このままワインのコーナーになだれ込みたいくらいだ)
ドイツのホールでは州ごとにまとまっており、その州ごとの色がよく出されている。
バイエルンはバイエルンで青と白のバイエルンカラーに囲まれてブラスバンドがズンチャカやっててオクトーバーフェストみたいだし、ヘッセンはヘッセンでさすが経済の州、ちょっと大人にすっきりとした雰囲気。
ブランデンブルグは食品メーカーブースが所狭しと並び立食オンリー&ラジオ局の実況中継あり、ニーダーザクセンは州を上げて動物福祉に取り組んでいる様子を一生懸命アピールしていた。
メッセ会場のほとんどを使って催されるため全部で26ホール以上あり、夕方にはビールのブースで行き倒れそうになるほど疲れるけれど、毎回楽しくて仕方ないGrüne Woche。
1700を超える出展ブース(うち650以上が60を超える国々からの企業出展)があるのだから、初日は半分も回れないであろうことは計算のうち。
毎年40万人越えの訪問者数を誇り、試食やメッセならではの特売品も多く、客のほとんどはこのメッセを毎年楽しみにやってくるリピーター達である。
過去のGrüne Wocheの様子はこちらから→

ダメになる意欲

”ダメになるクッション”でおなじみ無印良品の「体にフィットするソファ」は犬もダメになる。
ボダイなんて絶対自分のベッドと思い込んでるし。
今日も今日とてこの通りぽっこりはまって寝ている。
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一日のうち一体何時間このクッションの上で過ごしているのだ?
久しぶりにカバーを洗ってクッション禁止にしたらものすごい恨めしそうな目でみつめておった。
このクッション、実は触るとけっこうグニャグニャしてて柔らかい。
それだけに体によくフィットするのだろうけど、この上にのぼって収まるというのはそれなりにバランス感覚を要する技で、じいさんの足腰の筋肉を保つにはもってこいの代物である。
それではボダイのクッション乗りの技をごらんください。
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よいしょ。
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おおお。
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どや。
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ふぅ。
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ぽて。

このクッションがあるだけでボダイのQOLはかなり高いようだ。

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